ファビアンに別れを告げ、スイスはチューリッヒから、いざ、ヨーロッパ屈指の温泉保養地バーデン・バーデンinドイツへ向けて出発です。車窓からの風景も車内の風景もどこを取っても色鮮やかでやわらかく、ほのぼのとしていました。
バーデン・バーデンに到着!
チューリッヒから特急列車に揺られる事2.5時間程でバーデン・バーデン駅に到着です。
ここでは、2カ所の浴場(カラカラ浴場 Caracalla Therme と、フリードリッヒ浴場 Friedrichsbad) を楽しんで来ました。今回は特に印象的だった後者、伝統と歴史を重視した古代ローマ風呂の雰囲気を残すフリードリッヒ浴場をご紹介したいと思います。
入浴方式(ざっと説明)☝
フリードリッヒ浴場の入浴方式は裸で混浴のローマン・アイリッシュ式というものです。その名の通り、ローマ式とアイルランド式をミックスした方式で、”冷温交互浴”と呼ばれているそうです。
ローマ式 – 基本的に温浴室・温水浴槽・冷水浴槽・休息室
アイルランド式 – 約50°の飽和蒸気で満たされた蒸気浴室(ミストサウナ)
上記の2つの方式がミックスされているフリードリッヒ浴場は、入浴の時間と順序が決められている1番から17番までの部屋で構成されています。
入館
入り口で石鹸ブラシマッサージ付チケットを購入し、脱衣室へ。用意されていたシーツを巻き、まずは1番のシャワールームか らスタートです。ここから先はタオルやシーツの持ち込みは出来ません。混浴という認識で覚悟して来たのですが、いざ裸の男性がこちらを向いてシャワーを浴 びているのを目の当りにすると少々怯みます。
郷に入ったら郷に従え。
という事で、6,000マイル離れた日本からはるばるやって来たのです。怯んでいる場合ではありません。気合いを入れて乗り込みます。
見よう見まねで2番の54℃(15分)の温室から68℃(5分)の3番の温室へと順々に、目安の時間ごとに部屋を移動して進みます。
5番のマッサージルームは男性のマッサージ師さんによる全身マッサージで、そうです、もちろん全裸で受けます。石鹸とブラシで始まるマッサージは最後ハンドに変わります。ハンドで全身です。もう怖いものはありません。これにより今までの緊張と恥じらいは一気にほぐれ、その後、7番45℃(10分)と8番48℃(5分)のピラミッド型ベンチのスチームサウナから、9番36℃(10分)フルバス⇒10番34℃(15分)ジェットバス⇒11番28℃(5分)のそこそこ冷たい浴槽まで非常にリラックスした状態で進めました。
一通りが終わった16番のリラクゼーションルームでは、温かい毛布にラッピングされる事30分間ぐっすり休息。そして最後の17番目の部屋の読書室でおしまいです。トータル3.5時間をきっちり堪能しました。
☟建物中央に位置する11番28℃の浴槽。
終えてみて
歴史を感じる伝統的空間にて伝統様式をまさに肌で感じながらの入浴は、始めは緊張と興奮を伴いながらでしたが、温度やタイプの違うバス・サウナを交互に入る事で汗をたっぷり掻いたり、途中の低温プールでクールダウンしているうちに、脳は沈静化され、体はリラックスしていき最後は脳も体も軽くすっきりリフレッシュされた感覚になりました。
これは、混浴全裸、自分を解き放ってこそ得られた感覚なのかもしれません。
日本で感じる事の出来ない異空間でのリラクゼーション体験は非常に楽しかったです。お勧めの施設です。
Berlinへ
バーデン・バーデンを後にし、3年振りのベルリンに立ち寄る事にしました。
3年振りのベルリンは街全体がグレイッシュで寒々しく、緑いっぱいの西ドイツとは対照的に孤独感もひとしおです。
実際、飛び立った日本は夏の様な気候でしたが、降り立ったベルリンは人々がウールのコートを纏う程の冬の様な気候でした。
ベルリンでのスパ体験
パーカーと薄手のジャケットしか持ち合わせなかった私は外を歩くのが泣きたい程寒かったので、友達お勧めのベルリン市内にある小振りなスパLiquidrom thermeに逃げ込む事にしました。ここには浮力を高めた塩水のプールがあり、多くの人がぷかぷかと水面に浮かぶのを楽しんでいました。
私には水温が低かったのか、徐々に体温が奪われていくので割とすぐに上がってしまったのですが、ある文献によると、塩水リラクゼーションは水中リラクゼーションをより発展させる事が出来る可能性があると考えられているそうです。
条件の整った塩水リラクゼーションを体験した後に、またこの場にて報告したいと思います!
Olafur展がやっていました。
今年の始めに金沢21世紀美術館で行っていて足の運べなかったOlafur展がベルリンで開催されていたので行って来ました。美術館を取り込んだ、ここでしか 体感出来ないインスタレーションはコンセプトごと非常に素晴らしく、とても興奮させられるものでした。
感動できるものに触れた時の感覚を大切にしていきたいと 思える展覧会を最後に今回のヨーロッパ スパ視察旅行記とさせて頂きます。